【タンザニア】タンザニアへの挑戦06 キリマンジャロ登山4日目 ウフルピーク登頂

タンザニア

アフリカ最高峰 ウフルピークにて

 

「トゥウェンデ!」

 

9月19日 キリマンジャロ登山4日目

結局ほとんど眠れないまま、午後23時になったので起床。
食事はビスケット数個とミロのみ。
普段はあまり砂糖を入れないが、今回は脳を活発化させるため、砂糖を大量に入れて飲んだ。食事のあと準備を済ませ、午前0時ちょうどに出発。

 

キボハット~ウフルピーク

 

まずは5時間かけて、5685mのギルマンズポイントというところまで行く。距離は4km。

これまでは「山道を歩く」といった感じだったが、ここからは道はなく、
「道がない砂山を登る」といった感じ。しかも5000m越え。一気にレベルが上がる。

スーパーマリオに例えると、もちろんステージ8-4。

 

歩くペースはもちろん今までどおり、「ポレポレ」でゆっくり歩く。
途中定期的に水分補給し、この日は飴をなめながら登っていた。

 

初めの2時間ぐらいはそれほど問題なく登れていたが、恐らく5000mを越えたあたりから息が続かなくなる。どんなに必死に呼吸してもすぐ息が切れる。これがまさに”高地”ということなのか、とか思いながら登っていった。

 

とにかく十数m登るたびに息が切れるので、その度に立ち止まって呼吸していた。
結局これをギルマンズポイントに到達するまでの3時間ほど繰り返しながら…。

 

何度も立ち止まって呼吸していたら、ガイドにこう言われた。
「あまり立ち止まるな。さっさと行くぞ。立ち止まると体が冷えてフリーズ(凍結・凍傷)してしまうから。」

 

Σ(||゚Д゚||)ガーン


非常にしんどかったが、確かにガイドの言うとおりであり、足のつま先は特に冷たく、ほとんど感覚のない状態だった。なので、ちくしょーと思いながら、少しペースを上げて登っていった。
なおこの頃から高山病の症状のひとつである、吐き気が催してきた。なので水さえ飲めない状態だった。

 

途中ガイドが、
「向こうに明かりが見えるだろ。あの辺りはケニアだ」
と言ってきたが、「ふーん」と言った感じで、ゼエゼエ言っていた。
しんどかったし、真っ暗だったので、もちろん写真は撮っていない。


結局、十数m登っては休憩、登っては休憩を繰り返しながら、頭の中で思うことは、


「あー、しんどい。ちくしょー。俺はなんで苦痛を味わう為に、大金と貴重な時間を費やしているんだ。この金と時間をほかの事に費やせば、もっと楽しいことが出来たのにー…」

 

ただこれだけ。本当に。何回これが私の頭の中をループしていたのかわからないぐらい。
結局、ギルマンズポイントまでの5時間半のうち、3時間ぐらいはこのことばっかり考えていた。

まさに雑念の塊。

 

 

そしてようやく3時間後ぐらいに山を登りきる。そう、ここが”ギルマンズポイント”。5685mである。

 


降りるときに撮りました

 

 

時間は午前6時前で、まだ日は昇っていない。
ガイドが「行くか?」と言ってきたので、「うん」と答える。
ここからようやく、キリマンジャロの最高峰、ウフルピークを目指す。

 

ここからは今までと違って道のりが少し平坦になり、道っぽい道があるので歩きやすいのだが、幾分空気が薄いため、ちょっとでも上り坂になると、すぐに息切れして立ち止まってしまう。
本当になんでもないただの緩やかな上り坂なのに、いちいち立ち止って息を整えないと登ることが出来なかったのは、いろんな意味で本当に辛かった。

 

結局、私がギルマンズポイントからウフルピークを歩いている間に、日が昇ってきた。
とてもじゃないが、”御来光を楽しむ”というような気分ではなかった。ただゼエゼエいいながら、ウフルピークを目指して登っていった。

 


御来光、ゼエゼエ

 


午前7時
ついにキリマンジャロ最高峰、ウフルピークに到着。今日は私に対して冷たかったガイドも「おめでとう」と言ってくれた。

 

この辺では多くの人が写真を撮ったりして、自分たちの功績を称えていた。私も確かにここに到達した瞬間はうれしかったが、それほど感動もなく、ただ「しんどい」ぐらいしか考えていなかった。感動の涙なんかもまったくなし。

 

皆お互いに称えあう

 


記念写真を撮ってもらい、早々と撤収。結局ウフルピークにいたのはたったの10分ぐらい。
とは言ってもあまり長居したいとも思わなかったし。

 

山頂からは永久凍土の氷河が見えた。どうやらこれらの氷河は数年後になくなるらしい。

 


氷河

 

 

ということで、今から7時間かけて登ってきた道のりを、下りなければならない。正直なところ、しんどいのでイヤなのだが…。

 

そして結局ここからキボハットに到着するまで4時間かかった…。確かに登りに比べれば楽なのだが、ちょっと無理をするとすぐ息が切れてしまい、ゼエゼエ言いながら下るしかなかったのが非常に辛かった。


結局キボハットに到着したのが午前11時ごろ。私より遅く出発した人たちは既に到着しており、さらに下山の準備を進めていた。
この時多くの人が「おめでとう」と言ってくれたのがうれしかった。
「ああ、おれ一応登頂したんだな」みたいな感じだった。


ちなみに本日は、このキボハットからホロンボハットまで下山しなければならない。
ヘトヘトだった私はガイドに、「昼食はいらない。1時間休ませてくれ」と言って、ベッドに横たわり、ぐったりしていた。

 


キボハットのロッジ いろんな人の想い(落書き)だらけだった…

 

 

下山用に服を着替えて、12時ごろにホロンボハットに向けて出発。
「さらばキボハット。もうここに来ることはないだろう、いやもう来たくない。」と思いながら…。


ここから先は特筆することなし。下山すればするほど、どんどん調子がよくなっていった。
この日はホロンボハットに泊まり、ようやく一服。結局この日は合計14時間歩いた。

 

 

9月20日 キリマンジャロ登山5日目 

この日は午前6時に起床して、7時に出発。スタート地点に戻ってきたのは午前11時40分頃だった。登頂した時と同様、あまり感動はなかったが、多くの人が「おめでとう」と言ってくれたのがうれしかった。

 

受付で下山の手続きをするとともに、”登頂証明書”を発行してもらう。
この証明書をツアー会社が事務所に戻ってからラミネート加工してくれるのだが、どうやら加工に多少失敗したらしく、少し汚い出来栄えになっていた(何やってんだよ!)。

 


こんなものがもらえる

 

 

このあと借りたものを返却して、皆でツアー会社の事務所に戻って解散。
宿を予約していなかった私は、自動的に「Kilimanjaro Backpackers Guest House」に連れて行かれた。

 


アキバ!

 


一応まとめると、
高山病の症状
頭痛:ほとんどなかった。
眠気:なかった。
ただ吐き気がひどかった。もどしたくなかったので、吐き気が催すたびに立ち止まって呼吸を整えていた。ひどい高山病にならなかったのは、定期的に水分補給をしたのと、4000mぐらいまでは高地順応が出来ていたからだと思う。

 

その他気をつけたこと
登山をする1週間前にウォーキングをして、事前にあえて筋肉痛にしたため、現地ではそれほどひどい筋肉痛にはならなかった。しかし道路を歩く時に使う筋肉と、山道を歩く時に使う筋肉は微妙に違うので、少しだけ筋肉痛になった。

膝用のサポーターを持参していき、4日目、5日目に使用した。おかげで下山の時に膝にかかる負担を軽減させることが出来た。

 


ということで、キリマンジャロ登山を検討している、山登り初心者の人は参考にして下さい。

 


キリマンジャロビール

 

つづく

 

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